健康保険被保険者資格取得届の書き方、記入例、提出方法、注意点など

今回は入社した際に、必要になる健康保険の加入手続きと書類作成方法について説明します。

この手続きは、業種を問わず、ほとんどの会社で必要となる業務なので、総務や労務を担当することになったらまず覚えましょう。

よく似ている雇用保険の手続きについてはこちらを見てください。

雇用保険被保険者資格取得届の記入例、書き方、提出方法、注意点など

健康保険証を無くした場合は「健康保険・被保険者証再交付申請書の書き方、記入例、注意点」もあわせてご覧ください。

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健康保険・厚生年金保険の「被保険者資格取得届」の手続き方法

健康保険・厚生年金保険--被保険者資格取得届の記入例、記入方法、注意点

健康保険、厚生年金保険とは

健康保険は、従業員やその家族の人が病気や怪我になった時に治療費などの費用の一部を支給してもらう制度です。

厚生年金保険は 、高齢になった時や障害の状態になった時、亡くなった時などに年金が支給される制度です。

この2つの手続きは法律で加入することが義務付けられているものです。

担当の役所は、年金事務所になります。

対象者は?

常時雇用される70歳未満の方は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となります。

パートアルバイトの場合は1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している一般社員の4分の3以上である方は被保険者とされます。

(つまり、所定労働時間が正社員1日8時間x5日で40時間であれば、週30時間以上であれば健康保険加入しなくてはなりません。ちなみに週20時間以上なら雇用保険加入が必要です。)

正社員の所定労働時間および所定労働日数の4分の3未満であっても、下記の5要件を全て満たす方は、被保険者になります。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上あること
  2. 雇用期間が1年以上見込まれること
  3. 賃金の月額が8.8万円以上であること
  4. 学生でないこと
  5. 厚生年金保険の被保険者数が常時501人以上の法人・個人の適用事業所、および国または地方公共団体に属する全ての適用事業所に勤めていること

どの書類を?

「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届/厚生年金保険70歳以上被用者該当届」(上の写真の書類です)

添付書類は?

以下のいずれかに該当する場合を除き、添付書類の提出は不要です。(扶養家族がいる場合は「健康保険被扶養者(異動)届」もあわせて提出が必要です)

60歳以上の方が、退職後1日の間もなく再雇用された場合(この場合は、同時に同日付の資格喪失届の提出が必要になります)

どこへ?

事務センターへ郵送します。

雇用保険と違い、決定の通知書と保険証は郵送されるので、返信用封筒は必要ありません。

だれが?

会社が手続きを行います。

いつまでに?

入社などの保険加入の事実発生から5日以内

健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届の記入例、記入方法、注意点

健康保険・厚生年金保険--被保険者資格取得届の記入例、記入方法、注意点

事業所整理記号・事業所番号は新規適用時等に付された記号・番号を記入。

健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届の記入上の注意点

①被保険者整理番号:

被保険者整理番号は年金機構が決めるので、記入する必要はありません

②氏名:

氏名は住民票に登録されているものと同じ氏名を記入。

③生年月日:

年号は該当する番号を○で囲んでください。

④種別:

該当する番号を○で囲んでください。

⑤取得区分

該当する番号を○で囲んでください。
1.健保・厚年 健康保険・厚生年金保険の被保険者となったとき(船員保険適用者を除く)
3.共済出向 共済組合から公庫等へ出向した職員であるとき
4.船保任継 船員任意継続被保険者であるとき

⑥個人番号:

本人確認を行ったうえで、個人番号を記入。
基礎年金番号を記入する場合は、年金手帳等に記入されている10桁の(基礎年金番号)番号を左詰めで記入。

⑦取得(該当)年月日:

入社日等の適用事業所に使用されるに至った日、
(70歳以上被用者該当届としての提出の場合は、70歳以上被用者に該当した日)、
その使用される事業所が適用事業所となった日等を記入。

⑧被扶養者:

被扶養者がある場合は「1.有」を、ない場合は「0.無」を○で囲んでください。
(「1.有」の場合は『被扶養者(異動)届』の届出が別途必要。)

⑨報酬月額:

わかりやすく言えば、通勤費込みの1か月分の給料です。

「(ア)(通貨)」は給料・手当等、名称を問わず労働の対償として金銭で支払われるすべての合計金額を記入。
※1 臨時に支払うものや、3月を超える期間ごとに支払う賞与等は対象となりません。
※2 週給の場合は、週の金額を7で割った額の30倍を記入。
※3 実績によって報酬が変わる場合は、過去1カ月間に、同じ事業所内で同様の業務に携わっている従業員の報酬の平均額を記入。
「(イ)(現物)」は、報酬のうち食事・住宅・被服・定期券等、金銭(通貨)以外で支払われるもを記入。
現物によるものの額は、厚生労働大臣によって定められた額(食事・住宅については都道府県ごとに定められた価額、その他被服等は時価により算定した額)を記入。

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